昨日は、飛鳥晴山苑老人ホームでサロンコンサートを行いました。
高齢者の方向けに、昭和の歌謡曲、秋の季節を題材にした小学唱歌を歌いました。
私は、歌う前に必ず歌の解説を入れるようにしています。
どんな時期にどんな背景で作られたのか。
例えば、「ガード下の靴みがき」という歌は、戦争孤児になった10歳にの男の子が
モデルになっています。
第二次大戦後、両親を亡くした戦争孤児が街には溢れかえっていたんですね。
たった10歳で、靴みがきをしてお金を稼ぎその日暮らしをするのです。
しばらくして、警官や都の職員らによって保護され、養護施設に入ります。
モデルになった男の子は、そのつらい環境を生き抜き、やがて定時制に通いアルバイトを
しながら大学まで行き、教員になったという実話です。
昭和の歌謡曲などは、本当に歌に人々の背景が描きだされています。
とても情緒があって心に沁みます。
そんな歌の解説をしながら、みなさんで一緒に一曲ずつ歌いました。
みなさん、とっても大きな声を出して、一生懸命歌ってくださいます。
その当時を思い出し、「涙が出てくるわ」とおっしゃってる方もいらっしゃいましたが、
みなさんとても楽しそうで、歌い終わった後は、とっても素敵な笑顔になっていて、
その空間がキラキラしているような雰囲気に包まれました。
つくづく、こんなに喜んで頂けるなんて、やれてよかったな~と、心が温かくなりました。
音楽を通して、人々が笑顔になれるのは何よりです。
センターの渡邉さんからのお礼のメールを紹介します。
天野先生
本日は本当にありがとうございました。
演奏だけでなく、歌の解説も、ありがとうございました。
参加される方達は皆さま勉強熱心で、
お持ちの方が多いので大変喜ばれていらっしゃいました。
他の高齢者の集まりの場では、カラオケが多いようです。
カラオケはお好きではないけれど、歌が好きという方が思いっきり歌える素敵な時間。
お忙しいと思いますが、またぜひぜひ、お願いいたします。
朝晩はだいぶ気温が下がるようになってきました。